算数「立体図形」
立方体の切り口になる形・ならない形 正五角形や直角三角形ができない理由
立方体を1つの平面で切ったとき、切り口になる形とならない形があります。「切り口になるものをすべて選びなさい」という問題は入試でよく出ます。形を丸暗記するより、理由をつかんでおくと、問題の形が変わっても迷いません。
切り口になる形
三角形は、どれも鋭角三角形(3つの角がすべて90°より小さい三角形)です。正三角形や二等辺三角形にもなります。
切り口にならない形
切り口にならない形
- 直角三角形(90°の角がある三角形)、鈍角三角形(90°より大きい角がある三角形)
- 正五角形
- 七角形、八角形など、辺が7本以上ある形
- へこんだところのある形
ひとつずつ理由を見ていきます。
七角形以上にならない理由
切り口の辺は、立方体の面の上にできます。1つの面は平らなので、切る平面と1つの面が交わってできる線は1本だけです。立方体の面は6つなので、切り口の辺は多くても6本です。だから、七角形以上にはなりません。
正五角形にならない理由
切り口が五角形になるのは、6つの面のうち5つの面を切るときです。立方体の面は、向かい合う組が3組あります。5つの面を切ると、そのうち少なくとも2組は、向かい合う面の両方を切ることになります。
向かい合う面の切り口の線は平行です(切断の3つのきまりの、きまり2)。だから、五角形の切り口には、平行な辺の組が2組できます。正五角形には平行な辺が1組もないので、正五角形にはなりません。
直角三角形にならない理由
三角形の切り口ができるのは、1つの頂点に集まる3つの面を切るとき、つまり、角を切り落とすときです。
切り落とす大きさや向きをいろいろ変えても、できる三角形の角は、どれも90°より小さくなります。たとえば、1つの辺にそって細長く切り落とすと、三角形の2つの角は90°に近づきます。でも、近づくだけで、90°にはなりません。だから、直角三角形や鈍角三角形にはなりません。
理由を辺の長さで説明すると、次のようになります。立方体の角から、切る平面が3本の辺と交わる点までの長さを a、b、c とします。切り口の三角形の辺は、それぞれ面の上の直角三角形の斜めの辺なので、その長さを2回かけた数は「a×a + b×b」「b×b + c×c」「c×c + a×a」になります(中学で学ぶ三平方の定理)。どの2つを足しても、残りの1つより大きくなるので、どの角も90°より小さくなります。
へこんだ形にならない理由
立方体はへこみのない立体です。へこみのない立体を平面で切った切り口は、へこみのない形になります。
入試での問われ方
- 「切り口として考えられる形を、すべて選びなさい」:直角三角形・正五角形・七角形を選ばないこと。
- 「3点を通る平面で切ったときの切り口の形を答えなさい」:線を引いて、辺の長さや平行を確かめてから答える。正三角形・ひし形・正六角形は、長さが等しくなる理由も言えるようにしておく。
切り口の線の引き方は、立方体の切断、3つのきまりで説明しています。